私がアル中妻になるまでの経緯4
わたしは、愛する彼にフラれてから
毎日のように、彼の好きだった 銀のロング缶ビールを実家で隠れて飲むようになった。
でも酒に弱い私は、1本も飲みきれないから
チビチビ時間をかけて飲んだ。
最初は、飲んでる間だけは、彼が近くにいるように感じる…と思ったけど
すぐにそれは逆効果で、寂しい気持ちに拍車をかけるだけだったように思う。
人寂しくなるばかりだった。
そこで、やめておけばよかった。と、今になって思う。
こんな事しても彼は戻ってこないし、
シラフの自分と向き合って、失恋を💔乗り越えるべきだった。
家族は、一緒に住んでいたけど誰も私が家の中で隠れて飲んでるなんて気付かなかった。
空きカンはまとめて、自分で外出時に 地域のゴミ捨て場にこっそり捨てに行っていた。
でもだんだん、1人で飲むことに虚しさを感じて、外で女友達と飲み歩くようになった。
類は友を呼ぶ、とはこのことで ナンパにもユルイ感じの酒好きな女、男友達が私の周りは多くなった。
ナンパで酒の勢いを借りて男とホテルについていくなんて日常茶飯事。
ただ、ありがたいことに、犯罪めいたことに巻き込まれた事は無かったことだけが救いだと思う。
強姦や集団暴行やら非合法の薬💊やら、いろんな事件をニュースで聞くたびに
酒は大抵、無関係ではない。
彼がいなくなって
わたしは、自分を大切にすることを忘れた。
彼に必要とされない自分なんて、価値のない女なんじゃないか?
そういう思い込みから、「価値のない自分」を痛めつけたかったのかもしれない。
もしくは、自分の価値を見出してくれる「何か」を酒で手に入れようとしていたのかも。
連日連夜、吐くまで飲んで、また飲んで、どうでもいい男と遊んで。何もかもどーでもいい。そんな気分だった。
その時は一緒にいて楽しいと感じていた飲み仲間の男女もいたけど
しょせん、酒で繋がった縁なんて大したことないのだと思う。
なぜなら、19年間飲みつづけて、失った縁はあっても、酒のおかげで得た親友は1人もいないのだから。
今もたくさん大切な友はいるけど、それはもともと酒関係なく付き合ってきた仲間。たまに飲みの席もあっただけ。
純粋に酒だけの飲み仲間。なんてものは幻想にすぎない。
そんなつながりで得た人脈は、仲間でも友人でも何でもなかった。
少なくともわたしの場合はそうだった。
なんだかんだで、私はなんとか進学して自由な大学生活を送っていた。
どんどん習慣化する、飲酒。かさむ出費。
そしてお金のない若かったわたしは、手っ取り早くお金をかけずに飲める方法を探し始めた。
夜の仕事だ。
人の金でお酒を飲んで、しかも高い時給までもらえる。
いわゆるキャバクラや、スナック、パブ、お酒さえ飲めて奢ってくれる男があれば良かった。
その頃のことは、あんまりハッキリ覚えていない。
なんせ毎夜毎夜、記憶がおぼろげなほど飲みまくったから。
夜の世界にハマるほどではなかったけど、
それなりの代償は払わざるを得なかった。
飲めば飲むほどお金になる、
飲みたくない二日酔いの日も、同伴だったりで飲まなければいけない。
どんなに酔っても倒れてはいけないから、必然的に
私はどんどん酒に強くなっていった。
それが、高い時給の代償だったと思う。
そんな大事な体を痛めつけて得たお金は、
夢だったのかと思うほど、あっけなくホストクラブや飲み代、ショッピングなんかに消えていった。
ストレスのはけ口ということで、夜の仕事以外でも飲み歩くわけだから、
お金は結局貯まらなかった。